【コピー&MIXしてみた】ストレイテナー - TRAVELING GARGOYLE ② 【コンプ 気づき編】

前回の改善点洗い出しから、

今回は、「① 所々コンプが掛かりすぎているため、小節頭の音が不自然につぶれている」から、見直していくことにします。

 

 

※前回の記事と音源は、以下。

https://pmb-blog.hatenablog.com/entry/2020/05/28/214907

 

 

 

 

まず録音環境の紹介から。

使用しているDAWは、Cubase

トラック構成としては、元が3ピースのため、

ドラム(Addictive Drums)、ベース(AMPLE BASS lite)、ギター2本

の凄まじくシンプルなものとなっております。

 

f:id:tukaretapu_PFR:20200530142824p:plain

 

 

前回のMIX時、音圧をとりあえず稼ごうと、適当にコンプをかけすぎてていたため、

不自然な迫力が生じてしまい、アタックが強調されすぎた不快な曲になっていました。

 

 

 

 

各トラックに対し、コンプをどのようにかけるべきか、

自分なりに調べたところ、以下のポイントが重要かなと。

 

 

各トラックで聞かせたい音量感(前後関係)を意識しながら、コンプを設定する。

 

 

 

何がいいたいか説明するために、まず音量について、説明します。

 

 

まず、人間は、「音が大きい = 近くでハッキリ聞こえる」ように認識されます。

反対を言うと、「音が小さい = 遠くでぼやけて聞こえる」ということでもあります。

 

当たり前ですが、MIXする際に大切なことの1つとして、

各トラックの音量バランスを整えることが挙げられます。

 

極端ですが、ベースの音量がとても大きく、ボーカルがささやき程度にしか聞こえないようなMIX調整がされていたら、

聞き手にとって、ベースがとても近くでベンベンベンベン煩く演奏し、

逆にボーカルが遠くでボソボソ歌ってるような距離感に違和感を覚えるはずです。

 

 

DTMをしている人なら、このことを承知で、

音量調整する際は、聞き手にとって自然な音量感で聞かせるよう意識するはずです。

 

個人の好みもあると思いますが、

一番聞かせたいボーカルを目立たせるために大きく。

リズムの要であるキックも大きめに。

ベースやギターバッキングはボーカルの後ろで鳴らす感じにするため小さめに……

 

このように音量調整をすることで、

聞き手は、さも本当に演奏しているものを聴いているような認識を得るのです。

 

 

 

で、これがコンプにどう繋がるかというと、

コンプの設定内容には、主に以下が3つがあります。

 

 

・レシオ(音量の圧縮比率)

・アタックタイム(コンプがかかるまでの時間)

・リリースタイム(コンプが終わるまでの時間)

 

 

※コンプってそもそも何?というのは、

 他の書籍、サイトにたくさんあるので割愛します。

 

 

 

そして、これらの設定をすることで、聴き手には以下のような印象を体感させます。

 

 

・レシオ(音量の圧縮比率)

 →アタックの音量が変わる。

・アタックタイム(コンプがかかるまでの時間)

・リリースタイム(コンプが終わるまでの時間)

 →音の距離感が変わる。

 

 

先ほど、聞き手にとって自然な音量感で聞かせるよう意識すると書きましたが、

何か関係あるように思えないでしょうか?

 

 

自然な音量感って、ただ音量上げ下げすれば得られるものではないです。

音量の他にも、「ハッキリ聞こえるのか、ぼやけて聞こえるのか」というのも、

1つの要素としてあるはずです。

 

ギターカッティングソロを聴く場合は、「ガガガッ」という勢いのあるアタックが鮮明に聞こえればかっこいいですし、

包み込むようなシンセパッドを聴く場合は、「ふわっ」と遠くでこだましているように聞こえれば美しいものです。

 

 

 

極端な例ですが、ここから言える事として更に極端に言いますと、

コンプでこの「ハッキリ聞こえるのか、ぼやけて聞こえるのか」を調整できるのです。

 

正確にはリバーブのようにぼやけさせること自体は、コンプでは無理なのですが、

音のアタック(音の始まり)の密度と、それがどれくらい続くかを設定することで、 

音の距離感を調整できるといえばいいのでしょうか。

 

そして、その前提を理解したうえで、

音量バランスを整えて、音圧などを出すツールなのかなと。

 

 

 

これを踏まえて先ほどの記載に付け足すとすると、

 

 

・レシオ(音量の圧縮比率)

 →アタックの音量が変わる。

  比率が高ければ、アタックに密度(勢い)が増す。

・アタックタイム(コンプがかかるまでの時間)

・リリースタイム(コンプが終わるまでの時間)

 →音の距離感が変わる。

  アタックタイムを長く&リリースタイムを短くすれば、距離感が近くなる。

  アタックタイムを短く&リリースタイムを長くすれば、距離感が遠くなる。

 

 

こうなります。

 

 

 

これを考慮して、各トラックの音量感を意識しながら、再MIXしてみたものがこちら。

 

 

前回と比べて、変な迫力は無くなって、耳障り度が減ったと思います。

前はMaxmizerもふんだんに使用していたせいか

音量が小さくなってしまいましたが、とてもスッキリした印象になりました。

(コピー元の曲からも印象がだいぶ遠ざかりましたが、。)

 

まぁ、あくまで目的は、

MIX能力を向上させることであって、

完コピすることではないので。

 

これならVocal入れたら丁度よくなるのではないでしょうか?

 

 

 

どのような音量感を意識し設定したかは、後日書きますのでお楽しみに。

 

 

 

 

 

ということで、今日はここまで。

 

 

所感として、

コンプを使う目的を明確に学べたような気がしました。しかしまだ基礎の段階。

あとは、どんどん実践していくのみかなぁ。、。

 

それと今回の目的とは違うのですが、

コピー元曲は3ピースなので全体的に竿陣の音量をアゲアゲにして、音圧を稼いでいる印象を受けました。

ギターロックとしてMIXするなら、

もう少しギター・ベーストラックの音量自体を上げてもいいかもしれませんね。

 

 

 

以上。