【読書ノート】漫画 君たちはどう生きるか【備忘】

表記の電子書籍を読了したため、感じたことを記載。

 

 

 

本の概要は、

中学生の主人公コペル君とその叔父のやりとり(交換日記みたいなノート)を中心に、

コペル君や叔父が日常で感じたトピックを基にして、

「立派な人間になるため、どのようなことを意識してほしいか」を、

コペル君(≒読者)に問いかける形式で進んでいく物語となっている。

 

 

 

 

トピック毎に簡単にまとめると、

 

 

①"もの"の見方

 ⇒人間は自分を軸にして物事を考える習慣が根付いている生き物。

  そのせいで、自分の都合のよいことだけを見て生きていこうとし、

  物事の真理がわからなくなってしまう。

 

②真実の経験について

 ⇒人間の一生はどういうものか。

  この答えを探すのに必要なことは、

  自分が経験したこと、心を動かされたことの意味を深く考えること。

  人から聞くということは、あくまで指標にはなり得るが、

  自分の経験から生じる理解とは全く異なるもので、

  実際に経験し、それを言葉にしていくことで、

  真実を自分の中で昇華し、人生についての思想が形作られていく。

 

③粉ミルクからわかる人間の結びつき

 ⇒身の回りの物事は、すべて人間が結びついている。

  私たちはそういした人間の関わりに網羅されている社会で過ごしていることがわかる。

  このように、当たり前だと思うことを深く突き詰めていくと、重大ななにかに行き当たる。

  当たり前のことこそ、常になぜそうなっているのか意識することで、

  物事の本質をとらえられるようになる。

 

④人間として生きること

 ⇒人間として生きることで、生産者と消費者が密接に関わりあっていることがわかる。

  自分がどちらの立場なのかを深く考えることは、

  今後の自分がなにをすべきかを考えるうえで大切なことではないか。

 

⑤偉大な人間とは

 ⇒ナポレオンが凄いというお話。

 

⑥人間とは ~悩みと過ちと偉大さ~

 ⇒人間は、悩み、過ちに気づき、それを反省して行動を変えることができる生き物。

  

 

 

 

所感:

こういった自己啓発本って、

抽象的な思想がつらつらと書いてあり、

読者にとって、「具体的にどうすればいいの?」って思うものが多い。

 

この本の言いたいことは、私なりの解釈でいうと、

「立派な人間になるためには、自分でよく考えろ」

 

だと、個人的に思っている。

 

「考えてもわからないから具体的な解決策ほしいんじゃ!」っていう人多いと思うけど、

以外にさっきの解釈って正論で、

こういった本を買う人、つまり立派な人間になりたい人って、

十人十色でそのイメージが違うわけだし、具体的な解決策なんて提示できるわけがない。

 

この本はそういった点ではなくて、

一般的な心構えを説くことで自分なりに立派な人間になれるよう模索してってくれ~、

と言っているような本だと感じた。

 

 

 

一番感じたこととしては、

ビジネスでもこの心構えってすごく大事だということ。

 

新入社員ならまだしろ、

中堅社員にも関わらず、人の意見に流されてしまって、

自分のやるべきこと=人から言われたこと で仕事をしている人を見かける。

 

自分で深く考えていないから、

その意見に振り回されてなにをすべきか見失ってしまったり、

発生した課題に対してベストなアクションをしているか判断もできないまま、あやふやに作業を進めてしまう。

 

私自身もこういった点は、まだ見られるので改善すべきだが、

その作業の意味を深堀することで、

なにが一番大切なのか、を見失わないように努力している。

 

曖昧なんだけど、とても大切な「深く考える」ということを

改めて意識させてくれるような本だった。

 

 

 

以上。